役立つ韓国語の敬語特集!敬語表現をマスターして韓国の方々と円滑なコミュニケーション

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【新大久保語学院レターNo.7】韓国語の敬語

【韓国語の敬語】
韓国語で敬語のことを존댓말(チョンデンマル)、もしくは높임말(ノッピンマル)といいます。(ちなみに日本語のいわゆるタメ口は반말(パンマル)といいます。)
儒教の影響が強く、上下関係を重視する韓国では、敬語がとっても重要です。
敬語は日本と同じように目上の人や初対面の人に対して使いますが、日本と違うのは、韓国では家族など自分の身内に対しても敬語を使うという点です。両親(特にお父さん)や祖父母、親戚のおじさんおばさんなど、年上の親戚には敬語を使って話します。もちろん家庭によって両親にはタメ口で話したりもしますが(子供の年齢によって異なる場合もある)、学校の先生には小学生であっても必ず敬語を使わなければなりません。
<韓国語の敬語の基本形>
韓国語の敬語は単語の基本形に시(シ)を入れて作ります。

「行く」가다(カダ)→「行かれる(お行きになる)」가시다(カシダ)
「行かれます(お行きになります)」가세요(カセヨ)가십니다(カシムニダ)

「読む」읽다(イクタ)→「読まれる(お読みになる)」읽으시다(イルグシダ)
「読まれます(お読みになります)」읽으세요(イルグセヨ)읽으십니다(イルグシムニダ)

※(으)세요(〜セヨ)が日常でよく使う形、(으)십니다(シムニダ)はよりフォーマルな場面で使う形です。

しかし、中には、元の形とガラッと変わってしまう単語もあります。
たとえば…

「食べる」먹다(モクタ)→「召し上がる」드시다(トゥシダ)
「召し上がります」드세요(トゥセヨ)드십니다(トゥシムニダ)

「寝る」자다(チャダ)→「お休みになる」주무시다(チュムシダ)
「お休みになられます」주무세요(チュムセヨ)주무십니다(チュムシムニダ)

などです。
日本語の「食べる」が「召し上がる」という形にガラッと変わってしまうのと似ていますね。
<韓国語の敬語:初対面の人には敬語で質問しよう!>

初対面の人に名前などの個人情報を聞くときは、
○○이/가 어떻게 되세요?(○○イ/ガ オットケ トェセヨ?)
と聞きます。(○○には名前、年齢などの聞きたいことを入れます。)
直訳すると「〜はどのようになりますか?」という意味です。

たとえば…

「お名前は何ですか?」성함이 어떻게 되세요?(ソンハミ オットケ トェセヨ?)
「年はおいくつですか?」나이가 어떻게 되세요?(ナイガ オットケ トェセヨ?)
「電話番号は何番ですか?」전화번호가 어떻게 되세요? (チョナボノガ オットケ トェセヨ?)
「何人家族ですか?」가족이 어떻게 되세요? (カジョギ オットケ トェセヨ?)

自分のことを答える時は、日本語と同じように敬語は使いません。

「田中と申します。」다나카라고 합니다.(タナカラゴ ハムニダ)
「25歳です。」스물다섯 살이에요. (スムル タソッサリエヨ)
「090-XXXX…番です。」공구공의 XXXX…번이에요. (コングコンエ XXXX…ボニエヨ)
「父と母、弟がいます。」아버지하고 어머니, 남동생이 있어요. (アボジハゴ オモニ、ナムドンセンイ イッソヨ)

このように答えます。
<韓国語の敬語:名詞も変わる!>
初対面の人に名前を尋ねる時に使う성함(ソンハム)という単語は이름(イルム)のより丁寧な言い方です。このように、名詞にも敬語があります。日本語は「手紙」→「お手紙」「結婚」→「御結婚」のように、基本的には名前の先頭に「お」や「御」をつけると丁寧になりますが、韓国では単語の形が変わります。

「名前」이름(イルム)→「お名前」성함(ソンハム)
「年」나이(ナイ)→「お年」연세(ヨンセ)
「ご飯」밥(パプ)→「お食事」진지(チンジ)
「家」집(チプ)→「お宅」댁(テク)
<韓国語の敬語と日本の敬語との違い>

➊日本では自分の身内のことはへりくだって言うのが普通ですが、既述したように、韓国では自分の親について述べるときにも敬語を使います。

「お父さんは公務員でいらっしゃいます。」
아버지께서는 공무원이십니다.
(アボジッケソヌン コンムウォニシムニダ)


「お母さんが料理をお作りになります。」
어머니께서 요리를 만드세요.
(オモニッケソ ヨリルル マンドゥセヨ)


「おばあさんはお休みになられています。」
할머니께서는 주무셨어요.
(ハルモニッケソヌン チュムショッソヨ)


日本語で見ると少し違和感がありますが、韓国語では普通の表現です。

➋また、身内であってもへりくだって言わないというのはビジネスシーンでも同じです。

たとえば、日本では他社の人の前で自社の人を紹介するとき、たとえそれが自分の上司であっても、
「うちの田中が...」
「佐藤は今席を外しております」
のように呼び捨てにしたりします。
しかし、韓国は「絶対敬語」といって、自分にとって目上の人(敬語を使う対象)であれば、どんな時も敬語を使います。

「田中課長様が...」
다나카 과장님께서…
(タナカ クァジャンニムケソ…)


「佐藤部長様は今席を外していらっしゃいます。」
사토 부장님은 지금 자리 비우셨어요.
(サト プジャンニムン チグン チャリ ピウショッソヨ)


もし韓国の会社で働く場合は、この点は絶対に気をつけなくてはいけません。
(日本の感覚で上司を呼び捨てしてしまったら大変なことになります!)

呼び方にも注意が必要です。日本では「田中課長」「佐藤部長」のように苗字+役職で呼びますが、韓国では役職のあとに「〜様」にあたる님(ニム)をつけて呼びます。

「社長様」사장님(サジャンニム)
「部長様」부장님(プジャンニム)
「代理様」대리님(デリニム)
「課長様」과장님(クァジャンニム)
「チーム長様」팀장님(ティムジャンニム)

韓国ドラマで聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

役職のない人や、プライベートで誰かを呼ぶ時は、名前に「〜さん」にあたる씨(ッシ)をつけます。日本のように苗字+さん付けで呼ぶことは、韓国では失礼にあたります。苗字に直接씨(ッシ)をつけるのではなく、フルネームに씨(ッシ)、親しい間柄なら下の名前に씨(ッシ)をつけて呼びましょう。
たとえば、이민수 씨(イミンスッシ)、민수 씨(ミンスッシ)
(×)이 씨(イッシ)

❸さらに!
目上の人の名前を紹介するときや、目上の人の名前を確認するときは、下の名前の一文字一文字に자(チャ)という単語をつけて言います。この자(チャ)は「字」という意味です。たとえば

「(お名前は)ムン・ギョンウク課長様で合ってますか?」
※直訳すると「ムン・ギョンの字、ウクの字 課長様で合ってますか?」
문 경자 욱자 과장님 맞으세요?
(ムン ギョンチャ ウクチャ クァジャンニム マジュセヨ?)


「こちら、パク・サンヒョク様でいらっしゃいます。」
※直訳すると「パク・サンの字、ヒョクの字 様でいらっしゃいます。」
이쪽이 박 상자 혁자 님이십니다.
(イッチョギ パク サンチャ ヒョクチャ ニミシムニダ)


このように紹介・確認します。
<韓国語にも謙譲語はある?>
最後に謙譲語についてですが、結論から言うと韓国語にも謙譲語はあります。ただし、謙譲語はいくつかの名詞、動詞があるだけで、日本語に比べるとシンプルです。いくつかの単語を紹介すると

「私たち」우리(ウリ)→「私ども」저희(チョイ)
「言葉」말(マル)말씀(マルスム)
※말씀は「お言葉」という敬語にもなります。
「あげる」주다(チュダ)→「差し上げる」드리다(トゥリダ)
「言う」말하다(マラダ)→「申し上げる」말씀드리다(マルスムトゥリダ)
「会う」보다(ポダ)→「お目にかかる」뵈다/뵙다(ペダ/ペプタ)
「尋ねる」묻다(ムッタ)→「お尋ねする」여쭈다/여쭙다(ヨッチュダ/ヨッチュプタ)
「連れる」데리다(テリダ)→「お連れする」모시다(モシダ)

などが韓国語の謙譲語です。
いくつか例文を挙げてみましょう。

「初めまして。(=お初にお目にかかります)」
처음 뵙겠습니다.
(チョウム ベッケッスムニダ)


「先生に申し上げたいことがあるのですが。」
선생님께 말씀드리고 싶은 게 있는데요.
(ソンセンニムッケ マルスムトゥリゴ シップンゲ インヌンデヨ)


「少々お尋ねしますが…」
뭐 좀 여쭤볼게요.
(ムォ チョム ヨッチョボルケヨ)


「両親をお連れして旅行に行ってきました。」
부모님 모시고 여행 다녀왔어요.
(プモニム モシゴ ヨヘン タニョワッソヨ)


ちなみに日本語の「〜していただく」や「〜させていただく」のような韓国語の謙譲表現はありません。

似ているようで少し違う韓国語の敬語。韓国ドラマを見る時にも、セリフを注意深く聞いてみると面白い発見があるかもしれません。日本語の敬語との違いに注意しながら、ぜひ使ってみてください。
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